
でこぼこ三人衆 Presents
- 第1話 置いてけ堀-

🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒🥒
葱太郎:では、先ずは「置いてけ堀」というお話からお聞き頂きたいと思います。
さて、物語の舞台は江戸時代の本所の町、
江戸時代の頃の本所付近は水路が多く、それはもう魚がよく釣れたものでして、
そんな事もあってか、ある日町人の一人が錦糸町あたりへ揃って釣りに訪れた。

堀で釣り糸を垂らすと、これがまた噂通りに非常によく釣れる
こうなると、もう夢中になって釣りを続けたため、気が付けば辺りは夕暮れに

十分に魚は連れて大量なので、魚籠を手に意気揚々と家に帰ろうとするのだが…
なんと、堀の中から恐ろしい声で「置いていけ~」「置いていけ~」という声が聞こえるではないか!

声を聞いた町人は、恐怖に駆られて一目散に家に逃げ帰るのだが…

家に帰るも息は絶え絶えで女房も不思議な表情で唖然とする中、
落ち着きを取り戻した町人が、急に何かを思い出したように恐る恐る魚籠を覗くと、
あれほど釣れた魚が一匹も入っていなかったという。

葱太郎:とまあ、これが「置いてけ堀」の物語になるんだけど如何でしたか?
当時は東京とは言え、地方の町と左程違いは無く、何よりも外灯なんてものが
無い時代だったと思うので、日暮れ時はほ深夜の様な感じだったじゃないかと。
となると、ちょっとした物音やそれこそ獣の気配なんかは大人でも恐怖を感じたかも。
なんて、思ったります。が、
実際に堀の中に未知の生物、それこそ妖怪が潜んでいた。
とも言えますね。真実は不明ですが、夢のあるお話です。
葱太郎:では、今回のお話「置いてけ堀」の舞台でもある墨田区は江東橋にある
錦糸公園をご紹介しますね!
きゃさりん:あれ?話の流れからも河原や池があるような公園を想像してましたが、
予想に反していたって普通の公園じゃないですか!

葱太郎:立て看板にも書いてあるんだけど、今は公園であるこの場所を含めて、
その昔の本所周辺は淋しい感じの堀があちらこちらに沢山あって、
その堀では沢山の魚が釣れたりしたそうなんだ

葱太郎:それで釣った魚を家に持ち帰ろうとして、堀の横道を歩いていると、
周りには誰も居ないはずなのに、堀の中から「置いてけ~」、「置いてけ~」って声がしてさ、
それを聞いた人は釣った魚も放り投げて一目散に逃げ帰るんだよね
きゃさりん:堀から聞こえた声の主?の正体が河童って事なんですかね?
(公園に河童の石像あるし、そういうことですよね?)
しかし、「置いてけ~」って声がした堀だから「置いてけ堀」とは
とても面白いネーミングセンスですね

葱太郎:それでは折角なので、錦糸町以外にも東京都には「置いてけ堀」があるので
そこも紹介をしておきますかね!
場所はすぐお隣の亀戸で、区立第三亀戸中学校の校舎の横にひっそりと
かつてはそこが「置いてけ堀」だったという石碑があったります。


きゃさりん:2か所のしずれもが今では堀どころか、水辺に関係が無いところに時代を感じます。
昔と現在、こうもすっかりその土地の姿が変わってしまうものなんですね。
葱太郎:そうだね、例えば錦糸町なんかは、その名前の由来が隅田川から水を引いた「錦糸堀」という
人口の堀があったとされる訳だし、今のような市街地って感じでは無かったんだろうな。
でも、その当時あった「錦糸堀」が時を経て「置いてけ堀」の伝承になる。
それってなんか、良いよね!
![]()
民話伝承999🄫