女子プロレス「アイスリボン」観戦①

~かほりこ生誕興行~

知らない世界の扉を開くとき

まったく興味のなかった世界に、自分の足で踏み込んだことがあるだろうか。
私は最近、「他人の“好き”を当日まで知らずに体験する」という小さな実験を始めた。
相手には“自分の好きな世界を見せてほしい”とだけ伝える。
私は内容を知らないまま、その日を迎える。
今日の集合場所は、西川口。雑踏を抜けるたび、胸の奥がざわついていく。
やがて案内役が静かに告げた。
「今日の目的は――女子プロレス。アイスリボンを観に行きます」
未知の扉の前に立つときの、あのざわめき。あなたにも覚えがあるはずだ。

西川口駅

開場前から漂う、ただならぬ熱気

会場に着いたのは午前11時30分。開場15分前だというのに、すでにファンが列を作っていた。
その場に立った瞬間、肌にまとわりつくような熱気が伝わってくる。

会場風景1 会場風景2

この日は1月生まれの松下楓歩選手とりこ選手の「生誕興行」。
初めてでも“特別な日”だと分かる空気があった。

驚愕の「リングサイド」体験

案内された席を見た瞬間、思わず息を呑んだ。自由席とはいえ、まさかのリングサイド。
選手の息遣いまで聞こえてきそうな距離だ。

リングサイド

カメラを借りて撮影にも挑戦したが、設定に迷っているうちに試合はどんどん進む。
スマホ越しでは絶対に味わえない臨場感。この距離で観るプロレスは、まるで別物だった。

試合レポート:遊び心満載の構成

特殊ルール:技名縛り

第1試合:トライアングルリボン

トトロさつき vs 叶ミク vs 緋彩ませ

トトロさつき選手の圧倒的な体格がまず目を引く。
しかしゴングが鳴ると、小柄な緋彩ませ選手が真正面からエルボーを叩き込む。
“体格差=勝敗”が通用しない世界がそこにあった。

勝者:緋彩ませ

特殊ルール:衣装&技縛り

第2試合:タッグマッチ

松下楓歩&優華 vs キク&しのせ愛梨紗

松下選手の技でしか勝てないという縛りの中、松下選手のPK → 優華選手の丸め込みで勝利。
お祭り感のあるコスチュームチェンジも相まって、キャラの濃さが際立つ試合だった。

勝者:松下楓歩&優華

特殊ルール:凶器投入

第3試合:りこプロデュース

杏ちゃむ vs Yappy

プロデューサーは12歳のりこ選手。
3分経過で「りこ選手の技でしか勝てない」、6分経過で凶器投入OKという攻めたルール。
「強さ」より「ルール」が支配する不思議な空間が広がっていた。

結果:時間切れ引き分け

メインイベント

第4試合:タッグマッチ

海乃月雫&りこ vs 若菜きらり&緋彩もえ

りこ選手(12歳)が大人レスラーと堂々と渡り合う姿に驚かされる。
体格差をスピードとタイミングで覆し、最後は首固めで勝利。

勝者:海乃月雫&りこ

ミニポートレートとリベンジの誓い

特典として松下楓歩選手のポートレートをいただいた。
あとで「サインももらえたよ」と聞いて天を仰ぐ。次こそは絶対にもらう。

初観戦を終えて

想像以上に楽しくて、気づけば松下楓歩選手ばかり追っていた。
帰り道には「次はどこから観ようかな」と考えている自分がいた。
新しい“好き”は、案外こんなふうに始まる。

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