[昔話]片目のふなのはなし

皆さん、こんにちは。

今回も地元の江戸川区に伝わる昔話より、「片目のふな」のお話しをご紹介したいと思います。

その舞台はここ、江戸川区一之江にある「妙音寺」。
本尊は木造十一面観音立像なんだそうです。
で、ここに伝わるお話しが「片目の鮒の伝説」で、案内板にはこう書かれてました。

昔々、一人の目の不自由な娘がおりました。

そんなある日のこと、娘は目を治そうとして妙音寺の薬師如来に21日の願をかけるため、食事を断ち目が治る様にとお祈りをしました。

するとどうでしょう、なんと満願の日に娘の目が見えるようになったのです。

そこで、娘はお礼にと薬師の池にたくさんの鮒を放ったところ、池にいる鮒は全て片目になったといわれています。

さてさて、今回のお話に限らず井戸の中の鮒が全て片目になるという、愛媛県松山市の「片目鮒の井戸」や目の悪い娘に鯉が片目を授けるという愛知県知立市の「片目の鯉」など、全国に昔話や言伝えとして似通ったケースの話が多いのも気になりますね。この辺は個人的な興味として調べてみたいものです。

こちらが話に出て来る「薬師堂」であり、春日仏師作という薬師如来を祀ってます。

さて、ここで重要なのは、その鮒を放ったという薬師の池。これがどこにあるのか?そして、まだ現存するのか?これは気になりますね。

なかなか見付からないので、これは草に紛れて見え難いのかな?とか思って、境内を色々と探し回ったものの…。

うーん。それっぽい?いや違うかな。水が枯渇しているだけでこれが池だったのかな~とか、それっぽく想像を巡らすものの、やはり腑に落ちないもので…

でも、「江戸川区の昔ばなし」の中で紹介されている「片目のふな」の話の文末には、「薬師の池は、小さくなりましたが、今でも残ってます。」とあるので、あるんじゃないかな~と思うけど、書籍の第2版発行が1992年ともう軽く30年以上前という事もあって、『今は無い』と言う事も十二分にあり得る話とも思えたりもした。

と思った矢先に薬師堂の裏にこんなものが…。ちゃんと水もあるけども、これって池なの?池じゃなきゃなんなんだ?じゃあ、池でしょ!と自己解決したりしなかったり。

でもこれ、池があったであろう場所が封鎖されているとかもあり得ると思うんだよね。

さて、結局のところ結論は出ませんが、こちらがその池なのかどうかは皆様の想像でご判断を委ねるとすることで、今回のお話を締めたいと思います。

以上、「片目のふな」のお話しでした。

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